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将棋は規格外の藤井、半歩先の豊島が中心 囲碁は群雄割拠の20代 今年の棋界展望 - 産経ニュース

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 将棋界は昨年、高校生2冠が誕生するなど話題が尽きなかった。囲碁界は、七大タイトルを第一人者と若手の3人で分け合う3強時代となった。今年の棋界はどうなるのか。大阪商業大学アミューズメント産業研究所の主任研究員、古作(こさく)登さん(57)に見どころを解説してもらった。

(中島高幸)

将棋

 昨年、一気に2冠を獲得した藤井聡太棋聖(18)=王位=の今年前半の見どころは、順位戦昇級の可否や、4年連続で勝率8割以上のキープなるか、だ。

 「藤井棋聖は順位戦や竜王戦といった持ち時間が長い対局で勝率が高く、順位戦ではデビュー以来、黒星は1つのみ。じっくり考えることで地力が発揮できるのでしょうか。驚異的です」と古作さんが指摘する。

 順位戦は名人戦の予選にあたり、棋士が5クラスに分かれて約1年かけてリーグ戦を戦う。最高のA級▽B級1組▽B級2組▽C級1組▽C級2組の順で、A級の優勝者が名人に挑戦する仕組みだ。

 藤井棋聖は平成29年度にC級2組からスタートし、現在B級2組に在籍。今月6日に行われた同組の対局で8戦全勝し、同日中にも昇級の可能性があったが、競争相手が勝ったため2月以降に持ち越しに。順位戦の通算成績は37勝1敗だ。

 竜王戦でも、予選にあたるランキング戦で毎年優勝している。

 藤井棋聖は29年度以降、毎年勝率8割以上を記録。昨年度は史上初となる3年連続での達成だった。今年度は現時点で8割をやや上回っている。「強い相手と当たっている中での勝率8割は、まさに規格外」と話す。

 そんな藤井棋聖が、6戦全て敗れている豊島将之二冠(30)=竜王・叡王=との対局も注目だ。「豊島二冠の指し手の精度は、トップ棋士たちの半歩先を行っている」と指摘。

 今年度の叡王戦七番勝負で、当時叡王だった永瀬拓矢王座(28)を相手に2回の持将棋(引き分け)を含む9局を戦い抜き、叡王を手にした。竜王戦では初のタイトル防衛に成功。実績を積み重ねている。「今年の将棋界は、藤井棋聖と豊島二冠を中心に展開する」と話している。

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